嫁が料理が苦手なので

薄々わかってはいたことだが、どうやら相方は料理があまりできないようだ。
ネタになるようなオモシロ創作メニューを繰り出すとか、砂糖と塩を間違えるとか、そういう類のメシマズではない。
単純に経験不足なのだと思う。

ウィンナーを焼くとか、カラアゲを揚げるくらいはできるが、肉じゃがをノーレシピで作るのはしんどい‥‥とか、そういう感じだ。
あと、出汁の取り方をよく知らなかったりとか。
そもそも、手間をかけた料理はあまりやったことない、みたい。

「‥‥ていうか、料理嫌いやんね?」
「‥‥実は。」
てへへへへ、と、来月俺の妻になる予定の相方は苦笑いして舌を出した。


‥‥別に不満ということではない。
相方は実家暮らしだし、キャリアウーマンとして部下従えて長年バリバリ仕事してきたのだから。
仕事から返ると、母親の作った食事がちゃんとできている生活を続けてきて、料理の経験値が低いのも仕方ないだろう。


ま、いいさ。
結婚後は共働きになるんだから、どのみち家事は折半だ。
俺が嫌いな「掃除・洗濯」を彼女は得意としているから、料理関係は俺が頑張ればいいんだろう。
簡単なことだ。


俺だって料理スキルはそんなに高くないけれど、相方よりは料理は好きである。
そんなわけで、休みの日には、ときどき料理の特訓をしてみたりしている今日この頃だ。


テーマは、大量に作れて日持ちするメニューの模索。
そういうメニューが今後はきっと役に立つだろう。
(それか、簡単に、手早く作れるスピードメニューか)


今回作ったのは、チキンカレー。
せっかくだから、ネットで見つけた「市販のルーを使わないレシピ」で。


画像

まずは鶏肉の手羽元(12、3本)をプレーンヨーグルト1パックに漬け込んで半日放置。
これで鶏肉がホロホロに柔らかくなる筈だ。


で、そろそろ料理をするかなーってタイミングで、タマネギ2つを微塵切り。


画像

たっぷりのバターで唐辛子を炒めたところに‥‥



画像

どさどさーっとタマネギを投入だ。

普通に市販のルゥでカレーを作るときだって、タマネギ炒めるのはやるんで、このあたりの作業は勝手知ったる‥って感じ。
弱火でトロトロと、飴色になるまで炒めるのだ。



製菓・製パンと違って、料理の場合、俺はあんまり材料の分量は計らない。
基本、買ってきた材料の単位で使い切っちゃう。
とはいえ、調味料や香辛料の類は、間違えると大変なことになるんで比較的きちんと計量する。
(そもそも味付けされる側である肉や野菜の量が適当なんで、どのみち微調整はするけどさ。)


画像

そんなワケで、カレー粉。
市販のカレールゥは使わないけど、さすがにカレー粉は使うよ。
レシピにしたがって、カレー粉の量を計算すると‥‥大さじ4杯分。
わ、結構な量だな。


画像

飴色タマネギにカレー粉を投入すると、一気に粉っぽく‥というかモサモサしてきた。
なんかチャーハンっぽい。



画像

それでもめげずに炒め続けて、粉っぽさがなくなってきたなー、ってところで、缶詰のホールトマトを二缶分、投入ー。
一気にフライパンがトマトで一杯に。
大丈夫なのかコレ。


具がチキンだけでは寂しいから、トマト缶の隣に置いてあったマッシュルームやミックスビーンズなんかもついでにブチこんで、グツグツ。

この時点で、ちょいと味見すると‥‥
あー、カレーかどうかと言われると、カレーだ。
サラリとしたカレー。

ただし、色々足りてない。
まだ塩入れてないから、トマトの酸味とカレー粉の辛さだけの味だからな。
味をつけていくと、松屋の「トマトカレー」みたいになるんかな?



画像

グツグツ火を通し続けていくうちに、水分がドンドン飛んで、ミートソース的な感じにネチョネチョしてきた。
あの大量のトマトが、こんだけの量に濃縮されたか‥‥。



画像

そしてここでいよいよ、チキンの出番だ。
冷蔵庫から、ヨーグルトに漬け込んでおいた手羽元を取り出して、ヨーグルトごとドバーッと。
赤い、トマトベースのソースに白いヨーグルトが混ざって、なんというか大変なことになっている。
この二つを混ぜると、ピンク色になるかと思わせて‥‥




画像

何故かここでカレー粉が主張してきた。

そうだそうだ、カレー作ってるんだった。
不思議とカレー色になるもんだなぁ。




画像

フライパンでやるのは、手羽元に火を通すところまでで終わりだ。

あとは、寸胴鍋に移し替え、水を足して、塩で味付けをしながら、グツグツと煮込んでいくことになる。
最初に炒めた唐辛子が、ここで上に浮いてくるのでしれっと回収。
いや、ぶっちゃけ唐辛子を回収するの忘れてたのだ。

メインの具がなにせ骨付きの手羽元なので、あんまりグルグルとかき混ぜると肉がボロボロに煮崩れてしまう。
かといって、混ぜないと焦げちゃうし。
そのあたり慎重になりながら、弱火でゆっくりと煮込んでいく。
サラダやサイドディッシュ作ったり、ナンを焼くならこのタイミングだろうか。



できた。
何時間煮込むと完成、ってのはよくわかんないが、味見して「いい感じ」なら完成でいいのではなかろうか。
あとは食べるだけだ。



画像

寸胴からチキンを取り出して、ご飯に添えて‥‥



画像

カレーソースは別添えで。
うん。
今回、カレーを作りたかった理由の一つはコレなんだ。
ソースポッド。

レストランでちょっと高いカレーライスを頼むと、これにカレーが入って出てくるやん。
なんとなく昔からずっと憧れてたんだけど、こないだ結婚に向けてアレやコレや買い込むついでに買ってしまった。
で、使ってみたくて仕方なかったんだ。



「でも、要らないよね?」
相方が言った。

「洗い物が増えるだけで、この器って意味ないよね?」
「んー。カレーには要らないかなぁー。やっぱり。」
そりゃまぁ「いただきます」の直後に、カレーソースは全部ご飯にかけちゃうからな。
手作りドレッシングとか、自作のソースなんかを出すのにはいいだろうさ。


画像


味は‥‥
まず肉はホロホロに柔らかい!
一口食べると、まずはトマトの酸味が前に来る。あとからじわりと辛味が来る感じだ。
かなり辛めに作ったつもりだったんだが、ヨーグルトのおかげか口当たりはいい。
カレールーを使わない分、油脂の量はかなり少なめで、さっぱりと食べられるなぁ。

「すごい、すごい!!こんなん作れちゃうんだ。」
相方は興奮しているが、実のところ、こんなん、材料を順番に火にかけていっただけだしなぁ。
最初にタマネギ切った以外は包丁もほとんど使ってないし、実は料理としては簡単な部類なんじゃないかと思うんだけども‥‥
まぁ、ヨメが喜んで尊敬の目を向けてくれるのなら、黙っていよう。



「私たちさぁ、うまいことスキルの割り振りができてるよねぇ。」
「あー‥‥」
「得意分野が正反対っていうかさ。私の苦手なことはこうしてダーリンがしてくれるし。」
「んー。いや、どうなんだろ。」

ま、しゃーないか。
俺だってクルマの運転とか、苦手だしな。

それに、相方は綺麗好きで、せっせと部屋の掃除をしてくれるのは散らかし屋の俺にとってはすごく助かる。
シーツの洗濯をマメにしてくれるから、ベッドも快適やし。
そういうところはマジで尊敬するのだ。

よし、家をクリーンで快適に保つのはヨメに任せた。
美味いもの食べたかったら、自分で何とかする。ていうか俺が食わせたる。
俺たち夫婦は、そういうカタチだ。

生活のために必要なスキルは、家族のうち誰かができればいいんだろう。
結婚ってのは、そういうもんなのだろうね。

"嫁が料理が苦手なので" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント