見合いの釣書と覚悟完了

お見合い写真は撮ったので、いよいよ「釣書」を書かなければならない。
これが無いと、いくらやり手の仲人さんでも、ただのオッサンの写真だけではどうにもならんのだ。
釣書ってのは単なるプロフィールで、名前や住所、身長体重、学歴や職歴や家族構成を書くだけのもの。
(年収、は書かなくてもいいようだ。少し意外。)
自分の性格やらアピールポイントなんかは書かなくて良いらしい。
当然、メールアドレスとかも書いちゃダメだ。
昔ながらのやり方だと、そういう事になる。

あんまり、みっしりと詳しく書くと、仲介してくれる人の仕事がなくなる、とかそういう事なんだろうか。
「人柄」については間に立つ人が伝えてくれる、と。(むしろコレが不安要素なんだが)

釣書はあくまでも、客観的なスペックを書くだけである。
つまり、事実を事実として書くだけであって、頭をひねって言い回しを考える事もない。
強いていえば、「趣味・特技」なんかは書くことになっていて、
ここにせいぜい創意工夫の余地があるというか、アピール性をこめる事になるのだろう。

そんな訳なので、釣書ごときはチョイチョイと書けるはずなのだ。
写真を撮りに行く労力に比べたら、はるかにカンタンだ。
なのに、この一週間、なかなか書く機会が無かったのは‥‥


書くためのペンが無かったのである。


もちろんボールペンぐらいはナンボでも持っている。
サインペンもシャーペンもピグマだって持っているが、
こういった釣書は、万年筆で書くのが正統であると、オカンが譲らない。

「私はこういった人間ですよ、と相手に伝える書類を、オマエは100円のボールペンで書くのかい?」
「いや、だって‥‥」
「かしこまった席に、ジーパンで行く人はおらんやろ?それと同じや。ボールペンで書いた釣書なんか、向こうに笑われるえ。」
「むう。」

完敗だ。

実際のところ、こういったものをボールペンで書くのがそんなに笑われるくらい失礼なのかどうかは判らないが、
釣書というのは当然先方の親御さんも目を通すだろう。
その親御さんがウチのオカンと同じような考えで、
「釣書をボールペンで書いてくるような人はチョットねぇ‥‥」
なんて言われたら悔しいではないか。

ちゃんとした席にはきちんとスーツを着なきゃならんように、
ちゃんとした書類はそれに相応しい道具でしたためねばならぬ。

俺自身は奇をてらうのが好きな人間だが、
ちゃんとした礼儀作法が求められる時はそれなりの対応ができますよ、とアピールせねばならんのだ。

‥‥ならんのだが、いざ万年筆ったって、実際のところ、持ってないのだ。
実はちゃんとしてないオッサンなので。

いい機会だが買おうと思ったんだが、当然コンビニには売ってないし、デパートじゃ高いし。
1000~2000円くらいの安い万年筆がなかなか見つからなくて、この数日会社帰りに右往左往していたのだ。
いっそ筆ペンで書こうかと思ったくらいだ。(筆ペンならコンビニで売ってるしな)


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まぁ、結局、桂の西友でゲットしたわけだが。980円。
やはりいい大人なんだから、こういうの一本くらいは常備しとかないといかんかったのだなぁ。
ネクタイもスーツもしない職場で、ボールペンどころかマジックで文字を書く機会が一番多いって仕事だからなぁ。
ついつい、かしこまった筆記具なんて遠ざかってしまっていた。
メールばかりで手紙も書かなくなったしな。


一緒に買ってきた便箋を広げ、文字をしたためる。
ちなみに便箋も無地の白がよろしいとの事なのでそういうのをチョイスした。
安い便箋に安物の万年筆だが、やはり、緊張するというか、特別な気持ちになる。

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背筋が伸びる。
強化外骨格・零も心配そうに覗き込んでいる。(オイ)

字が下手なのは仕方ない。
巧い人に代筆させるのは違うだろう。

自分はコレコレこういう人間ですよ。

まだ見ぬ相手の人へ、失礼の無いように。
正直、なにかネタを仕込みたくてしかたなかったが。自重自重。


すぐに書けた。

事実しか書いていないんだから当然だ。
趣味の項目で少し悩んだが、まぁ、「嘘は書いてないよなー」って感じに(笑)

そして、気がついた。
これは、商品ラベルだ。

スーパーのトマトに「○○産トマト」って書いてあるように。

結婚市場に自分を売りに出すにあたって、「自分はどこそこの○○です」とラベルを貼るのだ。
釣書を用意する事ではじめて、俺は市場に参戦する資格を得る。
そういうことだ。
そういうシステムなのだ。

まだ見ぬどこかの娘さんが、これと写真を見て、興味を示してくれるのか否か。
ドキドキする俺はスーパーのトマトだ。
クセはあるし見てくれは悪いが。


「こういうのって女性的な思考なのかもな。」
ベランダで、タバコを一服。

まだ、なーんにも始まってないのに、自分の商品ラベル書いただけで出荷もされてないのに。
一仕事を終えた気持ちだ。

ちゃんとした事をやったぞ、という満足感かなぁ。


画像

ちなみに、見守ってくれていた強化外骨格・零のフィギュアだが、
俺がAmazonに予約を入れていたのをすっぱり忘れてて、別にまたAmazonに予約したせいで発売日に二つ、届いたorz。
以前にもやらかして、反省していたのだが。

「多々買いは繰り返す‥‥なんてな。」
ダジャレを言っている場合じゃない。

全然、ちゃんとしてないわ、俺。
とほほほほ。

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